味噌は栄養が豊富とよく言われますが、実際にどのような栄養素が含まれており、私たちの体にどのような働きをもたらすのか、気になっている方も多いのではないでしょうか。
管理人確かに気になる
毎日味噌汁を飲んでいる方もいると思いますが、味噌は日常的に取り入れることで、健康維持を支えるさまざまな効果が期待できる発酵食品です。
本記事では、味噌に含まれる主な栄養素を整理し、期待できる効果や、栄養を無駄なく取り入れるための食べ方についてわかりやすく解説します。


味噌に含まれる主な栄養素


み阿蘇に含まれる主な栄養素として、以下が挙げられます。
味噌に含まれる栄養素
- たんぱく質
- 大豆イソフラボン
- レシチン
- ビタミンB群
- 大豆サポニン
- 食物繊維
- 乳酸菌
- メラノイジン
- リノール酸
- カルシウム
たんぱく質
味噌の主原料である大豆は、「畑の肉」と呼ばれるほど、植物性たんぱく質を豊富に含む食品です。
さらに、味噌に含まれるたんぱく質は、米に不足しがちな必須アミノ酸であるリジンやスレオニンを補う役割も果たします。



日本食の基本だもんね
ご飯と味噌汁を組み合わせることで、アミノ酸バランスが整い、アミノ酸スコアの向上が期待できます。
このように、味噌のたんぱく質は、筋肉や皮膚、内臓などの体を構成する材料となるだけでなく、基礎代謝の維持や、酵素・ホルモンの材料としても重要な役割を担っています。
参照:文部科学省の日本食品標準成分表(八訂)増補2023年
| 栄養成分(米みそ/淡色辛みそ 100gあたり) | 含有量・特性 |
| たんぱく質 | 約 12.9 g (アミノ酸・ペプチド化) |
|---|---|
| 脂質 | 約 5.9 g (不飽和脂肪酸主体) |
| 炭水化物 | 約 18.0 g |
| エネルギー | 約 181 kcal |
| 参照元 | 日本食品標準成分表(八訂)増補2023年 |
大豆イソフラボン
大豆特有のポリフェノールであるイソフラボンは、女性ホルモンの一種であるエストロゲンと分子構造が似ていることから、更年期障害の症状緩和や骨密度の維持に寄与する成分として知られています。
大豆イソフラボンの特徴
味噌に含まれるイソフラボンの大きな特徴は、発酵の過程を経ることで、糖が結合した配糖体型から、糖が外れた「アグリコン型」へと変化している点です。
アグリコン型イソフラボンは分子量が小さく、腸管からの吸収速度および吸収効率が高いため、体内でより利用されやすい形態とされています。
この高い吸収性により、がん細胞の増殖抑制やアポトーシス(細胞の自然死)の誘導といった生理活性を、より強く発揮する可能性が示唆されています。
実際に、厚生労働省の研究班による大規模な疫学調査では、イソフラボンの摂取量が多い女性ほど乳がんの発症リスクが低い傾向が認められています。
特に、味噌汁を1日3杯以上摂取する群では、乳がんの発生率が約40%低下したという報告もあります。
レシチン
レシチンは大豆に含まれるリン脂質の一種であり、生体内に存在するすべての細胞膜を構成する主要な脂質成分の一つです。



レシチンの役割は?
レシチンの大きな特徴は「乳化作用」にあります。
さらにレシチンは、脳内で情報伝達を担う神経伝達物質「アセチルコリン」の合成原料となる点も重要です。
アセチルコリンは記憶や学習、集中力に深く関わる物質であるため、レシチンの摂取は、記憶力や集中力の維持、さらには加齢に伴う認知機能低下の抑制につながる可能性が示唆されています。
ビタミンB群
味噌には、発酵の過程で微生物によって合成・濃縮されたビタミンB群が豊富に含まれています。
エネルギー代謝を円滑に進める「潤滑油」のような役割を果たすことで、日常生活に必要な活力を下支えします。
さらに、ビタミンB群は水溶性ビタミンであるため、味噌汁として摂取することで、煮汁に溶け出した成分も含めて無駄なく体内に取り入れやすいという利点があります。
大豆サポニン
大豆サポニンは、優れた抗酸化作用を持つ配糖体の一種であり、体内で過剰に発生した活性酸素を除去し、脂質の酸化、いわゆる過酸化脂質の生成を抑制する働きがあります。



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DDMPサポニンとは
味噌に含まれる成分の中でも、特に「DDMPサポニン」は高いラジカル消去活性を示すことが知られており、老化の進行を抑える働きや、生活習慣病の予防において重要な役割を果たしています。
活性酸素は、動脈硬化やがん、老化現象の一因とされているため、その働きを抑える大豆サポニンの存在は、健康維持の観点から注目されています。
さらに、大豆サポニンには血中のコレステロールや中性脂肪の蓄積を抑える作用があり、脂質代謝の改善や肝機能の保護に寄与することも報告されています。
味噌は発酵・熟成を経ることで、サポニンが持つこれらの生理活性が安定しやすくなります。
その結果、体内の酸化ストレスを軽減し、全身の細胞をダメージから守るバリア機能を高める食品としての価値が高まっているといえるでしょう。
食物繊維
味噌には、大豆の細胞壁に由来する水溶性および不溶性の食物繊維が含まれています。
これらの食物繊維は、腸内環境を整える「プレバイオティクス」として機能する点が特徴です。
食物繊維の特徴
食物繊維は腸内の善玉菌のエサとなり、腸内フローラの多様性を維持することで、便通の改善や腸管免疫の活性化を支えます。
また、食物繊維は腸内で水分を吸収してゲル状になる性質を持ち、食事から摂取した糖の吸収を緩やかにします。この作用により、食後血糖値の急激な上昇を抑える効果が期待できます。
厚生労働省が策定する「日本人の食事摂取基準(2020年版)」においても、生活習慣病予防の観点から食物繊維の十分な摂取が強く推奨されています。
乳酸菌
味噌は発酵食品であり、その製造過程では麹菌に加えて乳酸菌や酵母が関与します。
味噌に含まれる乳酸菌は加熱によって死菌となる場合が多いものの、死菌であっても腸内の善玉菌のエサとなり、腸内環境を整える作用を持つことが報告されています。
腸は全身の免疫細胞の約7割が集まる重要な器官であることから、味噌を日常的に摂取することは、腸内環境を介した免疫機能のサポートという点でも意義のある食習慣といえるでしょう。
メラノイジン
味噌の熟成過程で生成される褐色成分の一つがメラノイジンです。
これは、アミノ酸と糖が反応するメイラード反応によって生じる物質で、味噌特有の色合いや風味を形成する要因となっています。
メラノイジンには強い抗酸化作用があることが知られており、体内で発生する活性酸素を除去する働きが期待されています。
活性酸素は、動脈硬化や老化、生活習慣病の発症に関与する要因の一つであるため、抗酸化作用を持つメラノイジンの摂取は、健康維持の観点から注目されています。
さらに、メラノイジンには腸内細菌の増殖を助ける作用や、コレステロールの吸収を抑制する可能性も示唆されており、生活習慣病予防を支える成分の一つとして位置づけられています。
長期熟成の味噌ほどメラノイジン含有量が増える傾向がある点も、味噌の健康価値を高める特徴といえるでしょう。
リノール酸
味噌に含まれるリノール酸は、発酵の過程でリパーゼの作用を受け、「遊離リノール酸」へと分解される点が特徴です。



この遊離リノール酸は、生理活性が高く、健康や美容の両面で注目されています。
また、リノール酸は多価不飽和脂肪酸の一種であり、血中コレステロール値の上昇を抑える性質を持つことから、血管の健康維持にも寄与します。
動脈硬化や生活習慣病の予防を意識した食生活においても、重要な脂質成分といえるでしょう。
カルシウム
味噌には、骨の健康維持に欠かせないミネラルであるカルシウムが含まれており、発酵を経ることでその吸収率が高まっている可能性が指摘されています。
味噌汁の具材を工夫することで、骨への効果をさらに高めることも可能です。
カルシウムを多く含む小松菜や、カルシウムの吸収を助けるビタミンDの前駆体を含むマイタケ、さらに骨代謝に関与するマグネシウムを含む海藻類を組み合わせることで、骨密度の維持や骨粗鬆症予防に対する相乗効果が期待できます。
味噌に期待できる主な健康効果


味噌に期待できる主な健康効果として、以下が考えられます。
味噌に含まれる栄養素
- 生活習慣病予防のサポート
- コレステロール値の上昇を抑える働き
- 免疫機能の維持・向上を支える
生活習慣病予防のサポート
味噌を継続的に摂取することは、がんや心血管疾患といった主要な生活習慣病の発症リスクを低下させる可能性があることが、複数の疫学調査によって示されています。
これらの健康効果の背景には、味噌に含まれるメラノイジンや大豆サポニン、イソフラボンといった抗酸化作用を持つ成分に加え、発酵の過程で生成される多様な生理活性物質の存在があると考えられています。
これらの成分が、細胞の酸化ストレスを軽減し、遺伝子修復機構を支えることで、発がん物質の作用を抑制している可能性が示唆されています。
コレステロール値の上昇を抑える働き
味噌の摂取は、脂質代謝の改善を通じて、心血管疾患の予防に寄与することが示されています。
さらに、味噌として摂取した塩分は血圧を上昇させにくく、血管の弾力性を保つことで、脳卒中や心筋梗塞のリスクを低減する可能性が示されています。
これは、味噌に含まれる機能性成分がアンジオテンシン変換酵素(ACE)の働きを抑え、血圧調節に好影響を与えるためと考えられています。
そのため、高血圧が気になる方でも、減塩味噌を選び、カリウムを多く含む野菜や海藻類と組み合わせることで、味噌の健康効果を無理なく取り入れることができます。
免疫機能の維持・向上を支える
味噌に含まれる乳酸菌や食物繊維は、免疫機能の中枢である腸内環境を整えることで、全身の防御力を高めます。
乳酸菌は腸管免疫細胞を刺激し、インターフェロンの産生やNK細胞の活性を促進することで、ウイルス感染やがん細胞への防御機能を支える働きが期待されています。
また、腸内環境が酸性に保たれることで腐敗産物の生成が抑えられ、体内の有害物質を減らす作用にもつながります。
| 生活習慣病 | 期待される効果 | 関連成分・メカニズム |
| 胃がん | 死亡率の有意な低下 | 遺伝子修復の活性化、メラノイジン |
| 乳がん | 発生率の40%減少 | アグリコン型イソフラボンの作用 |
| 高血圧 | 昇圧抑制、脳卒中遅延 | ACE阻害ペプチド、カリウムの排出作用 |
| 糖尿病 | 血糖値上昇の緩和 | メラノイジンの糖吸収阻害 |
| 動脈硬化 | コレステロール低下 | レシチン、サポニンの乳化・排出 |


味噌の栄養を十分に摂るための食べ方


味噌の栄養を十分に摂るための食べ方として以下が、挙げられます。
味噌の効果的な食べ方
- 加熱しすぎずに仕上げる
- 具材と組み合わせて栄養バランスを高める
- 毎日の食事に無理なく取り入れる
加熱しすぎずに仕上げる
味噌に含まれる乳酸菌や酵素の働きを活かすためには、加熱しすぎないことが重要です。
なお、加熱によって死菌となった場合でも、腸内環境を整える働きは残るため、煮込み料理に使っても栄養価が失われるわけではありません。
具材と組み合わせて栄養バランスを高める
味噌汁は、具材を工夫することで栄養価をさらに高めることができます。
わかめと豆腐、鮭とブロッコリー、あさりとキャベツなどの組み合わせにより、たんぱく質やミネラル、食物繊維を効率よく摂取できます。
毎日の食事に無理なく取り入れる
味噌の健康効果を安定して得るには、1日1杯を目安に継続して摂取することが大切です。
忙しい日でも、味噌玉や即席味噌汁を活用すれば無理なく続けられます。また、味噌は和食に限らず、洋風料理の隠し味としても使いやすく、飽きずに取り入れやすい調味料です。



味噌玉はまじでおすすめ!
夜に味噌汁を飲むことで、リラックス効果が期待でき、心身を整える助けにもなります。
味噌の栄養に関するよくある質問
味噌は体に良い食品ですか?
味噌は発酵により栄養の吸収率が高まり、メラノイジンや乳酸菌などの機能性成分を含む発酵食品です。がん予防や生活習慣病対策など、公的研究でも健康効果が評価されています。
毎日味噌を食べるとどのような効果がありますか?
毎日味噌を摂ることで腸内環境が整い、免疫機能や抗酸化作用が安定します。血圧や血管の健康を保ち、将来的な脳卒中や心疾患リスクの低減が期待されます。
味噌汁は毎日飲んだほうが良いですか?
味噌汁を毎日飲む習慣は、血管疾患による死亡リスク低下と関連しています。塩分量も調整しやすく、具材次第で栄養価を高められるため、健康面で利点が大きいです。
味噌汁が健康に良いとされる理由は何ですか?
味噌汁は発酵由来の栄養と、野菜や海藻の栄養を同時に摂れる合理的な食事です。抗酸化作用や免疫活性、血糖安定など多面的な健康効果が期待できます。


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