玄米の栄養がすごい!期待できる効果や豊富な栄養素、白米との違いまでわかりやすく解説

玄米の栄養

玄米は体に良く、栄養が豊富だと聞くものの、「実際にどんな栄養が含まれているのか気になる」と感じていませんか。

玄米は栄養価が高く、日々の食事に取り入れやすいおすすめの食材です。

玄米に含まれる栄養を知ることで、その魅力がより実感できるはずなので、ぜひ最後までご覧ください。

本記事の結論

玄米は白米に比べ、食物繊維が約6倍と非常に多く、リンやマグネシウムなどのミネラルも豊富に含まれています。

さらに、胚芽を含むため脂質量も白米の約3倍と多く、精白が進むほどこれらの栄養は失われます。つまり、玄米や胚芽米は栄養面で優れた主食といえます。

管理人

玄米についても詳しく解説しているので見てみてください

目次

玄米と白米の栄養バランスの違い

玄米と白米の栄養の違い

玄米と白米の栄養成分の違いについて、主要な栄養素ごとに比較していきます。

以下の数値は、文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」に基づく、100gあたりの値です。

スクロールできます
栄養成分単位玄米精白米(うるち米)特徴 (玄米 vs 白米)
エネルギーkcal346342ほぼ同等
水分g14.914.9ほぼ同等
たんぱく質g6.05.3玄米がやや多い
脂質g2.50.8玄米は白米の約3倍
炭水化物g71.375.6白米がやや多い
食物繊維総量g3.00.5玄米は白米の約6倍
ナトリウムmg11ほぼ同等
カリウムmg23089玄米が豊富
カルシウムmg95玄米がやや多い
マグネシウムmg11023玄米は白米の約4.8倍
リンmg29095玄米が豊富
mg2.10.8玄米が豊富
亜鉛mg1.81.4玄米がやや多い
mg0.270.22玄米がやや多い
ビタミンE
(α-トコフェロール)
mg1.20.1玄米は白米の10倍以上
ビタミンB1mg0.410.08玄米は白米の約5倍
ビタミンB2mg0.040.02玄米が2倍
ビタミンB6mg0.450.12玄米が豊富
ナイアシン当量mg8.02.6玄米が豊富

参照:文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」

栄養成分に関する主な違い

食物繊維・ミネラル 精白米に比べて搗精前の玄米の方が食物繊維が多く含まれており、特に食物繊維総量は玄米が白米の約6倍です。

また、ミネラル成分では、玄米は白米と比較してリンやマグネシウムを比較的多く含んでいます。

管理人

比較してみると一目瞭然だね

玄米の脂質は2.5gであるのに対し、精白米では0.8gと、玄米の方が約3倍多く含まれています。脂質は胚芽部に多く含まれているため、精白が進むにつれて減少します。

玄米や胚芽米は、精白米と比べてビタミンB1を多く含むのが特徴です。また、抗酸化作用を持つビタミンE(α-トコフェロール)も玄米に豊富に含まれています

玄米が栄養面で優れている理由

玄米の栄養

繰り返しになりますが、玄米が栄養面で優れているとされる理由として、以下が挙げられます。

優れている理由

  1. 食物繊維量は白米の6倍
  2. 抗酸化作用をもつ成分を含んでいる
  3. 腹持ちがよく食べ過ぎを防ぎやすい

食物繊維量は白米の約6倍

玄米が栄養的に優れている最大の要因は、圧倒的な食物繊維の含有量にあります。

玄米は白米と比べて約6倍もの食物繊維を含んでおり、これは現代の日本人に不足しがちな栄養素です。

管理人

一日推奨量を摂るのは難しいよね

食物繊維は、腸の働きを活発化させることで便秘を解消し、体内の老廃物や毒素の排出をスムーズにするという重要な役割を担っています。

さらに、食物繊維は腸内環境を改善するだけでなく、脂肪の吸収を抑制する働きも持つため、健康とダイエットの両面で大きなメリットを提供します。

抗酸化作用をもつ成分を含んでいる

玄米には、老化の原因となる活性酸素の働きを抑制する抗酸化成分が豊富に含まれています。

抗酸化作用を持つ成分

特に、ビタミンEは細胞の酸化(老化)を防ぐ働きがあり、肌の若々しさを保つ効果が期待されます。また、玄米特有の成分としてγ-オリザノールフェルラ酸があり、これらも強力な抗酸化作用を発揮します。

特にフェルラ酸シクロアルテニル(CAF)は、ビタミンE類よりも高い抗酸化作用を持つことが報告されています。

これらは、美容効果や細胞の損傷・炎症を防ぐ効果が期待されるなど、体の内側からの美容と健康維持に貢献します。

腹持ちがよく食べ過ぎを防ぎやすい

玄米は食物繊維が豊富に含まれているため、消化吸収がゆっくりと進み、長時間にわたって満腹感が持続するという特長があります。

この腹持ちの良さが、不要な間食や食事での食べ過ぎを防ぐ効果をもたらします。

また、玄米は硬さがあるため、食事の際によく噛むことになり、それによって満腹中枢が刺激されるため、自然と食事量を抑えることに繋がります。

管理人

だからダイエットに良いんだね

さらに、低GI食品であることから血糖値の急激な上昇を避けられ、脂肪を蓄積しにくい体づくりをサポートするため、ダイエットの強い味方となります。

玄米の栄養をしっかり摂るための食べ方

玄米の栄養を効果的に取る食べ方

玄米の栄養をしっかり摂るための食べ方として、以下が挙げられます。

食べ方

  1. 浸水時間や炊き方を工夫する
  2. 一口ずつよく噛んで食べる
  3. 他の食材と組み合わせて取り入れる

浸水時間や炊き方を工夫する

玄米の栄養を逃さず、おいしく食べるためには、調理の工夫が重要です。

玄米は硬い「ロウ層」に覆われているため吸水しにくく、炊飯前に十分な浸水時間を確保する必要があります

管理人

浸水しない状態でも食べれるけど浸水した方がおいしい

理想的には6時間から一晩(夏場8時間、冬場12時間目安)水に浸すことで、炊き上がりが柔らかくもちもちとした食感になります。また、炊飯器の玄米モード圧力鍋を使用すると、手間をかけずにふっくらと炊き上げることが可能です。

炊飯時に一つまみの塩を加えることも、糠の独特な臭みを軽減し、味を引き立たせるコツの一つです。

一口ずつよく噛んで食べる

玄米は食物繊維が多く硬いため、消化不良を防ぎ、栄養の吸収を助けるために、一口ずつ丁寧に、よく噛んで食べることが最も重要です。

よく噛むこと(一口30〜50回が目安)により、玄米が細かく砕かれ、胃腸への負担が軽減されます。

管理人

自然にお腹も膨れるしね

同時に唾液に含まれる消化酵素の働きが促進され、玄米の持つ栄養素の吸収効率が高まります。さらに、しっかり噛むことで満腹感が得られやすくなり、食べ過ぎを防ぐというダイエット上のメリットも得られます。

他の食材と組み合わせて取り入れる

玄米は非常に栄養価が高い食品ですが、すべての栄養素を完璧に含んでいるわけではありません。

特にビタミンC、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンK、ビタミンB12など、一部不足している栄養素があるため、他の食材とバランスよく組み合わせることが大切です。

例えば、体の組織を作るたんぱく質(肉、魚、卵、大豆製品) や、不足しがちなビタミンAやCを多く含む緑黄色野菜を献立に取り入れることで、栄養バランスの偏りを防ぎ、玄米食の健康効果を最大限に高めることができます。

玄米に期待される効果

玄米の効果

栄養が豊富な玄米は、さまざまな健康効果も期待できます。以下では、その一例をご紹介します。

玄米の効果

  1. 血糖値の上昇を緩やかにする働き
  2. 腸内環境を整えるサポート効果
  3. 満腹感を得やすくダイエットに役立つ
  4. 加齢による認知機能低下の予防に注目

血糖値の上昇をゆるやかにする働き

玄米に含まれる豊富な食物繊維は、食事後に摂取した糖の吸収を穏やかにする作用を持っています。これにより、食後の血糖値の急激な上昇を抑える効果が期待できます。

管理人

朝ごはんや昼食にもおすすめ

玄米は白米と比べてGI値(グリセミック・インデックス)が低いため、血糖値の上昇が緩やかになることが報告されており、血糖値コントロールが必要な方にも推奨されます。

この働きは、肥満や糖尿病、脂質異常症といった生活習慣病の予防にも繋がると考えられています。

腸内環境を整えるサポート効果

玄米は白米の約6倍もの食物繊維を含んでおり、これが腸内環境の改善に大きく役立ちます。

特に不溶性食物繊維が豊富で、胃や腸で水分を吸収して便のかさを増やし、腸のぜん動運動を活発化させることで便通を促し、便秘を解消します。

また、食物繊維やオリゴ糖は、腸内の善玉菌(ビフィズス菌や乳酸菌)のエサとなり、腸内フローラのバランスを整える作用があります。

それにより、体内に溜まった毒素の排出(解毒作用)をスムーズにする効果も期待されています。

満腹感を得やすくダイエットに役立つ

玄米は食物繊維が豊富なため、白米に比べて消化吸収が非常に緩やかに進む特徴があります。

この性質により、満腹感が長時間持続しやすく、間食や食べ過ぎの予防に繋がります

さらに、玄米は硬さがあるため、自然と咀嚼回数が増加し、これにより満腹中枢が刺激されることで、少量でも満足感を得やすくなります。

管理人

沢山噛むからお腹も膨れやすい

また、白米よりもGI値が低いため、血糖値の急上昇を抑え、体脂肪の蓄積を防ぐ効果も期待できることから、健康的な体重管理をサポートする食材として最適です。

加齢による認知機能低下の予防に注目

玄米に含まれる特定の機能成分は、加齢に伴う認知機能の低下を防止・改善する効果が期待されており、現在研究が進められています。

琉球大学では、玄米成分の摂取が認知機能向上に繋がる可能性が示されており、これは人に対する研究ではないものの、今後の健康長寿に寄与する結果として注目されています。

玄米に含まれるフェルラ酸などの成分は、強力な抗酸化作用を持つことが知られており、脳機能の改善にも役立つ可能性が期待されています。

玄米食は、豊富な栄養素を含むことから、総合的な健康維持を通じて認知症予防に貢献すると考えられています。

>>玄米の効果は?白米との違いや1年間食べ続けて感じたことも合わせて解説!

玄米初心者でも続けやすい取り入れ方

玄米の取り入れ方

玄米初心者の方は、白米との違いから苦手意識を持ってしまうことがあります。そのため、以下の方法を試すことで、無理なく続けやすくなります。

取り入れ方

  1. 白米とブレンドして炊く
  2. 分づき米から段階的に慣らす
  3. 調理方法を変えて食感を調整する

白米とブレンドして炊く

玄米特有の硬さや風味が苦手な初心者の方は、無理なく続けるために白米と玄米を混ぜて炊く方法から始めるのがおすすめです。

最初は「白米5:玄米1」など玄米の割合を少量から始め、慣れていく過程で徐々に玄米の比率を増やしていくと良いでしょう。

この方法であれば、普段食べている主食と近い感覚で玄米の栄養を摂取できるため、食生活の変化によるストレスを抑えながら玄米食を習慣化することができます。

分づき米から段階的に慣らす

玄米への移行をよりスムーズにするためには、分づき米から試すことも有効な手段です。

分づき米とは

分づき米は、玄米の糠を一部(3分、5分、7分など)削り取った米であり、玄米よりも柔らかく食べやすい食感が特徴です。

ぬかが少ない分、玄米に比べて消化しやすく、胃腸への負担が軽減されるため、玄米の硬さに抵抗がある方や消化器官が弱い方におすすめです。

分づき米は炊飯器の白米モードで炊飯できる場合が多く、これを足がかりにして段階的に玄米へと移行していくことで、無理なく玄米食に慣れることができます。

調理方法を変えて食感を調整する

玄米の独特な食感や風味を和らげ、おいしく食べるためには、さまざまな料理にアレンジすることが効果的です。

玄米を主食としてそのまま食べるのが難しい場合は、野菜やきのこを加えた炊き込みご飯や、カレーやリゾット、チャーハンなど、他の食材や味付けで玄米の風味を活かしつつ包み込む料理に活用するのがおすすめです。

管理人

炊き込みご飯はめちゃ合うよ!

玄米を食べる際の注意点

玄米を食べる際の注意点

玄米を食べる際は以下のポイントに気を付けましょう。

取り入れ方

  1. 消化を助けるためによく噛む
  2. 体調に合わせて摂取量を調整する

消化を助けるためによく噛む

玄米は、豊富な食物繊維と硬い外皮によって消化に時間がかかるため、特に胃腸が弱い方にとっては、そのまま食べると負担になる可能性があります。

消化不良を避けるためには、一口あたり30〜50回を目安に、意識的によく噛むことが必須です。

よく噛むことで玄米の粒を細かくし、消化酵素の働きを促すことで、胃腸への負担を軽減しつつ、玄米の栄養素を効率よく体内に取り込むことができます。

体調に合わせて摂取量を調整する

玄米は体に良い食品ですが、食べ過ぎると消化に負担をかけ、体調不良を引き起こす可能性があります。

そのため、成人は1日あたり150gから200g程度を目安とし、自身の体調に合わせて摂取量を調整することが大切です。

特に、胃腸が弱い方や体調が優れない時は無理に食べるのを避け、少量から試す、または控えるといった工夫が必要です。

また、高齢者や、まだ咀嚼力が発達していない3歳未満の幼児についても、体調や状態を考慮して摂取時期や量を検討すべきです。

玄米の栄養に関するよくある質問

白米と玄米どっちが健康にいいの?

健康維持を目的とするなら、玄米の方が優れていると言えます。

玄米は、精白米(白米)と比べて、食物繊維が約6倍、ビタミンB1が約5倍、マグネシウムが約4.8倍など、ビタミンやミネラル、脂質が非常に豊富に含まれており、高い栄養価を持っています。

毎日玄米を食べ続けるとどんな効果があるの?

玄米を継続して食べることで、主に腸内環境の改善や血糖値コントロールの効果が期待されます。

豊富な食物繊維により便通が整い、腸内フローラを改善します。また、血糖値の急激な上昇を抑える働きがあり、生活習慣病や認知機能低下の予防に繋がる可能性も注目されています。

さらに、腹持ちが良く咀嚼回数が増えるため、食べ過ぎを防ぎダイエットにも役立ちます。

玄米は腸に悪いとよく言われますが、なぜですか?

玄米が「腸に悪い」と感じられる主な理由は、消化のしにくさにあります。

玄米は硬いぬか層(果皮と種皮)に覆われている上、食物繊維が非常に豊富であるため、白米に比べて消化に時間がかかります。

十分によく噛まずに食べたり、一度に大量に摂取したりすると、胃腸に大きな負担がかかり、消化不良や腹痛を引き起こす可能性があるためです。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

このサイトでは、玄米・納豆・味噌・梅干しといった、日本の食文化が持つ素晴らしさをきちんと届けたいと思いから運営しています。

コメント

コメントする

目次