「玄米について知りたい」「玄米の効果や食べ方について知りたい」このような悩みをお持ちではないでしょうか。
本記事では「玄米」について徹底解説しているので是非参考にしてください。
結論
玄米とは、稲の実から籾殻(もみがら)だけを取り除いた、精白されていない状態の米を指します。
管理人早速見ていきましょう!
玄米とは


玄米の定義や種類など、基本的なポイントから分かりやすく解説していきましょう。
玄米の定義
玄米とは、稲の実から籾殻(もみがら)だけを取り除いた、精白されていない状態の米を指します。
普段私たちが食べている白米が胚乳部分のみであるのに対し、玄米は精米過程で削り取られるぬか層や胚芽をすべて含んでいるのが特徴です。



だから玄米は白米に比べて硬いんだね
この糠層と胚芽に、ビタミンB群やミネラル、食物繊維といった重要な栄養素が凝縮されており、白米と比較して非常に高い栄養価を誇ります。
玄米という名前は、精白されていないために持つ淡褐色またはベージュ色(色が濃い、暗い)に由来しており、健康的な食生活を意識する人々にとって、栄養豊富な主食として見直されています。
玄米の種類(分づき米・発芽玄米など)
玄米には、精米の度合いや加工方法によって、いくつかの種類があります。
一つは分づき米で、玄米を白米にする過程で糠層と胚芽を部分的に残したものです。
分づき米の種類
精米度合いに応じて3分づき、5分づき(半つき)、7分づきに分かれ、数字が小さいほど玄米に近く栄養価が高い傾向にあります。
次に、発芽玄米は、玄米をわずかに発芽させたもので、これによりGABA(ギャバ)などの特定の栄養素が増加し、消化吸収や食べやすさが改善されています。



発芽玄米は良く聞くよね!
さらに、玄米を小豆や塩と一緒に炊き、数日間寝かせて熟成させる酵素玄米(寝かせ玄米)は、もちもちとした食感になるため、玄米特有の硬さが苦手な方にも推奨されています。
また、浸水時間なしで白米と同様に炊ける加工玄米や無洗米玄米も登場しており、手軽に玄米食を続けられるようになっています。
玄米と白米の違い


玄米と白米の違いについて、以下内容から確認していきましょう。
- 構造の違い
- 栄養価の違い
- カロリー・糖質の違い
- 食感・風味の違い
精米による構造の違い
玄米と白米は、精米という加工工程によって、その構造が根本的に異なっています。



見た目は同じだけど、全然違うんだね
玄米は稲の実から籾殻のみを除いたもので、表面には硬い糠層と、豊富な栄養を含む胚芽が残されています。
これに対し、白米(精白米)は、玄米を精米することで、この糠層と胚芽を完全に除去し、内部のデンプン質を主成分とする胚乳だけを残した状態です。


精米は、米の食感や食味を向上させ、消化吸収を良くする反面、ビタミンB群やミネラル、食物繊維といった健康に役立つ栄養素の大部分が、取り除かれた糠や胚芽と共に失われてしまいます。
つまり、玄米は栄養豊富な外皮をまとった「まるごとの米」、白米は食べやすさを追求した「胚乳のみの米」という違いがあります。
栄養価の具体的な比較
玄米は、白米と比較して圧倒的に高い栄養価を持っています。
特に顕著なのが、食物繊維、ビタミンB群、ミネラルの含有量です。例えば、玄米に含まれる食物繊維の総量は白米の約3倍から6倍に達します。
また、糖質の代謝に必要なビタミンB1は、玄米が白米の約8倍の量を含んでおり、ミネラルでは、骨の形成や血圧調整に働くマグネシウムが白米の約7倍、体内の塩分排出をサポートするカリウムも約3.3倍と非常に豊富です。
| 栄養素 | 白米 | 玄米 | 発芽玄米 | 半つき米 | 単位 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| エネルギー | 156 | 152 | 161 | 154 | kcal | ほぼ同程度 |
| 糖質 | 35.6 | 34.2 | 33.2 | 35.6 | g | 発芽玄米が 最も低い |
| 食物繊維 | 0.3 | 1.4 | 1.8 | 0.8 | g | 玄米は白米の 約4.7倍 発芽玄米は約6倍 |
| ビタミンB1 | 0.02 | 0.16 | 0.13 | 0.08 | mg | 玄米は白米の8倍 |
| ビタミンB6 | 0.02 | 0.21 | 0.13 | 0.07 | mg | – |
| 葉酸 | 3 | 10 | 6 | 6 | µg | – |
| カリウム | 29 | 95 | 68 | 43 | mg | 玄米は白米の 約3.3倍 |
| マグネシウム | 7 | 49 | 53 | 22 | mg | 発芽玄米は 約7.6倍 玄米は7倍 |
| マンガン | 0.35 | 1.04 | 0.93 | 0.60 | mg | – |
※参照:文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」
これらの栄養素の差は、精米時に取り除かれる胚芽や糠層に由来しており、玄米を主食とすることで、現代の食生活で不足しがちな多岐にわたる栄養素を効率良く補うことが可能になります。
カロリー・糖質量の比較
玄米はヘルシーなイメージがありますが、炊いた米100gあたりのカロリーは玄米(152kcal)と白米(156kcal)でほとんど差がありません。
以外にもカロリー/糖質はほぼ同じ
同様に糖質量も、玄米が34.2g、白米が35.6gと、わずか1.4gの差に留まっています。絶対的な数値で見ると差は小さいものの、玄米は食物繊維が豊富で低GI(55)であるため、血糖値の急上昇を抑え、結果的に空腹感の持続を通じてダイエットをサポートする効果が期待できます。
特に発芽玄米は、玄米や白米と比較してわずかですが、最も糖質が少なく(100gあたり33.2g)、糖質制限を意識する方にも推奨されています。
玄米の健康効果は、カロリーや糖質の差以上に、豊富な栄養素とゆっくりとした消化吸収の特性にあります。
食感・風味の違い
玄米は精白米にはない、独特の食感と風味を持っています。米粒の表面が硬い糠層で覆われているため、白米と比べるとやや硬い、プチプチとした食感が特徴です。



でも、若干って感じだけど。個人的には気にならない
この硬さが、人によっては「ボソボソしている」「食べづらい」と感じられる原因になることがあります。
また、精米されていない玄米には、ぬか特有の強い風味や匂いがあり、この糠臭さが苦手で玄米食を敬遠する人も少なくありません。
この食感の違いは、よく噛むことを促し、満腹中枢を刺激するというメリットにもつながっています。研ぎ方や浸水時間に工夫を施すことで、硬さや糠臭さを軽減し、玄米本来の甘みと香ばしさを引き出すことが可能です。
玄米の主な効果


玄米には、不溶性食物繊維が豊富に含まれており、便のかさを増やして腸を刺激し、排便を促すことで腸内環境の改善に役立ちます。
また、白米に比べて低GI(GI値55)で食後血糖値が上がりにくく、糖の吸収がゆるやかになるため、血糖値の安定にもつながります。



仕事前とかは特に助かってる
さらに、玄米はビタミンB群やミネラルを多く含み、腸内環境のサポートや血糖値コントロールといった複数のメリットが総合的に働き、長期的な健康維持にも貢献します。
>>玄米の効果は?白米との違いや1年間食べ続けて感じたことも合わせて解説!
玄米のメリット


玄米のメリットとして、以下が挙げられます。
- 高い栄養価と不足しがちな栄養素の摂取
- ダイエットへの貢献(満腹感・低糖質)
- 発芽玄米特有の機能性成分(GABA)
高い栄養価と不足しがちな栄養素の摂取
玄米の大きなメリットは、非常に高い栄養価を毎日無理なく摂取できることです。
精米で除去される糠や胚芽には、現代人が不足しがちなマグネシウム、カリウム、鉄といったミネラルや、エネルギー代謝に関わるビタミンB群、そして腸の働きを助ける食物繊維が豊富に含まれています。
例えば、マグネシウムは白米の約7倍、ビタミンB1は白米の約8倍も摂取可能です。主食を玄米に置き換えるというシンプルな行動を通じて、これらの重要な栄養素を効率よく補給でき、食生活全体の栄養バランスを簡単に改善することができます。
ダイエットへの貢献(満腹感・低糖質)
玄米は、ダイエットをサポートする上で非常に効果的な主食です。
カロリーや糖質量は白米と大差ありませんが、その硬い食感のためによく噛む必要があり、噛む回数が増えることで満腹中枢が刺激され、少ない量でも満足感を得やすいという利点があります。



良く噛むことは大切!
これは、間食や食べ過ぎを防ぐことに繋がります。さらに、食物繊維が豊富で低GI値であるため、消化吸収がゆっくり進み、食後の血糖値の急激な上昇と、それに伴う急激な空腹感を避けることができます。
発芽玄米特有の機能性成分(GABA)
発芽玄米を食べるメリットとして、通常の玄米にはない機能性成分の増強が挙げられます。
GABA(ギャバ)の効果
玄米をわずかに発芽させる過程で、アミノ酸の一種であるGABA(ギャバ)の含有量が大幅に増加します。GABAは、大人の健康をサポートする作用や、リラックス効果が期待される成分として知られています。
また、発芽玄米は、発芽によって消化吸収が向上し、マグネシウムなども玄米より多く含まれるため、栄養価と食べやすさの両方を求める人にとって最適です。
玄米のデメリット


玄米のデメリットとして、以下が挙げられます。
- 消化吸収の課題
- 独特な食感と風味
- 調理の手間(長時間の浸水など)
消化吸収の課題
玄米は栄養価が高い一方で、消化吸収に時間がかかるというデメリットがあります。これは、米粒が硬い糠層で覆われていることと、白米と比べて食物繊維量が格段に多いためです。
特に玄米食に慣れていない方や胃腸が弱い方は、食物繊維の量に胃腸が対応できず、腹部の膨満感や消化不良を引き起こす可能性があります。
対策としてできること
一口あたり30回を目安に意識して「よく噛む」こと、そして消化器官に負担をかけないよう寝る前の摂取を控えることが重要です。初めての方は、少量から始めたり、分づき米を利用したりして、徐々に体を慣らしていくことが推奨されます。
独特な食感と風味
玄米には、白米とは異なる独特の食感と風味があり、これがデメリットとなり得ます。米粒が硬い糠層で覆われているため、食感は白米より硬く、ボソボソとした口当たりになりがちです。
また、精米されずに残ったぬか層に由来する特有の匂い(糠臭さ)が強く感じられることがあり、この風味が苦手で玄米食を断念してしまう人も少なくありません。



個人的にそこまで気になったことないかな
炊き方や研ぎ方が不十分だと、この硬さや糠臭さがより強調されてしまうため、玄米を美味しく食べるためには、白米とは異なる丁寧な下準備と炊飯技術が必要になります。
調理の手間(長時間の浸水など)
玄米を美味しくふっくらと炊くためには、調理に手間と時間がかかるという点が、玄米食を敬遠する大きな理由の一つです。
玄米は水が浸透しにくい構造のため、米粒の芯までしっかり吸水させるには、最低でも6時間、理想的には6~9時間という長時間の浸水が必要になります。この浸水時間を怠ると、炊き上がりが硬く、食べにくい食感になってしまいます。※目安
ただし、最近では、炊飯器の「玄米モード」を利用したり、浸水不要の「無洗米玄米」や「加工玄米」を選んだりすることで、この手間を大幅に省き、玄米食を継続しやすくする工夫も利用可能です。
玄米の炊き方


玄米の炊き方について各ポイントから確認していきましょう。
美味しさを引き出す研ぎ方のポイント
玄米を美味しく炊くための下準備として、研ぎ方は白米とは全く異なります。玄米の表面を覆う硬い糠層に水を吸いやすくするため、ポイントとなるのは「もみ洗い(擦り洗い)」です。
研ぎ方のポイント
ボウルの中で玄米を両手の平で擦り合わせるように洗うか、金網のザルに押し付けるようにしてゴシゴシと研ぎます。この作業により、糠層に傷(筋切り)が入り、水の浸透が格段に良くなります。
また、もみ洗いは酸化した糠を剥ぎ取り、特有の糠臭さを軽減する効果もあります。ただし、力を入れすぎて米粒を割ってしまわないよう、丁寧に行うことが大切です。
基本の炊き方(浸水時間と水加減)
玄米を美味しく炊くには、吸水しにくい玄米の特性を理解し、十分な浸水時間を確保することが不可欠です。
長時間浸水させる際には、水の腐敗や雑菌の繁殖を防ぐために、水に少量の塩を入れるという工夫も有効です。



塩入れるとすごく美味しくなるよ!
この長い吸水時間と適切な水加減が、玄米特有の硬さを解消し、甘みのある食感を引き出す鍵となります。
炊飯器具の活用(炊飯器/土鍋)
玄米の炊飯には、使用する器具に応じたコツがあります。最も手軽なのは、「玄米モード」が搭載された炊飯器を活用することです。
これらの炊飯器は、浸水から炊飯、蒸らしまでを自動でコントロールし、事前に長時間の浸水が不要な機種も多くあります。
一方、土鍋や普通の鍋で炊く場合は、火力調整の難しさがありますが、玄米を6~9時間しっかりと浸水させ、糠層に傷をつけておけば、上手に炊き上げることが可能です。
また、玄米調理に適した圧力鍋は、もちもちとした食感に炊き上がるため、玄米食を継続したい方には特におすすめです。
加工玄米や無洗米玄米の利用
忙しい日常の中で玄米食を無理なく続けたい方には、手間を省くための加工玄米や無洗米玄米の利用が有効です。
これらは玄米の栄養価を保ちながら、調理の手間を大幅に軽減できるため、初心者や忙しい方におすすめの選択肢です。
また、電子レンジで温めるだけで食べられるパック玄米ごはんもあり、家族の中で自分だけが玄米を食べる場合など、必要な時に必要な分だけ用意できるため便利です。



コンビニでも売ってるしね
玄米を食べる際の注意点


玄米を食べる際の注意点として、以下が考えられます。
- 消化を助ける食べ方(よく噛むなど)
- 体調や摂取量に関する注意
- 炊飯・保温時の注意点
消化を助ける食べ方(よく噛むなど)
玄米は食物繊維が豊富で消化に時間を要するため、消化不良を防ぐために食べ方を工夫する必要があります。



食べ方と時間が大切だね
最も重要なのは、意識的に「よく噛む」ことです。一口あたり30回を目安によく噛むことで、唾液の分泌が促進され、食物の消化を助けるとともに、満腹中枢を刺激して過食を防ぐ効果も期待できます。
また、胃腸への負担を考慮し、就寝する3時間前には玄米食を終えるようにしましょう。夕食が遅くなる場合は、消化の良い白米を選択するなど、生活リズムや体調に合わせて柔軟に対応することが推奨されます。
体調や摂取量に関する注意
玄米を食生活に取り入れる際は、体調や摂取量に配慮し、無理のない範囲で進めることが肝要です。
また、胃腸の調子が悪い時や体調不良の際は、消化に負担がかからないよう、一時的に玄米食を控え、白米など消化の良いものを選ぶべきです。
炊飯・保温時の注意点
玄米を炊飯器で調理する際には、いくつかの重要な注意点があります。まず、玄米コースの規定された炊飯容量を必ず守るようにしてください。
また、玄米を炊く際は、原則として白米や無洗米を一緒に混ぜて炊かないように注意が必要です。
さらに、玄米は炊き込みご飯には向かないため、具材を加えたい場合は、炊き上がった後に具を混ぜ込む混ぜご飯にすることが推奨されています。
玄米の正しい保存方法


玄米の持つ豊富な栄養素、特にビタミンやミネラルを最大限に享受するためには、鮮度を保ちながら保存することが非常に重要です。
玄米は白米と比べて皮(糠層)に覆われていますが、美味しい状態で栄養を損なうことなく食べるためには、新鮮な状態を維持するための正しい保管方法を実践する必要があります。
未炊飯の玄米の保管方法
未炊飯の玄米を美味しく保つためには、白米と同様に低温で冷やして保管することが推奨されます。
保管する際は、玄米を1食分ごとに密閉可能な袋や容器に入れ、冷蔵庫の野菜室など、常時冷やされた場所で保管することで、鮮度を保ち、美味しく栄養豊富な玄米を楽しむことができます。
炊飯後の玄米の保存方法
炊き上がった玄米は、美味しさを保つために適切な処理が必要です。
玄米や分づき米は、白米と比べて長時間炊飯器で保温し続けると、風味や食感が損なわれてしまうため、保温はおすすめできません。
もしすぐに食べきれない分がある場合は、炊き上がりの温かい状態の玄米を、一食分ずつラップなどに小分けにし、粗熱を取ってから冷凍保存することが推奨されています。



私は冷凍しているよ!
冷凍保存することで、玄米の風味とプチプチとした食感を維持したまま、必要な時に電子レンジで手軽に温め直して食べることが可能になります。
玄米に関連するよくある質問
白米と玄米どちらが体にいいですか?
栄養素の観点から見ると、玄米の方が高いです。
玄米は肝臓に悪いって本当ですか?
玄米が癌のリスクを高めるという科学的な証拠はありません。
ただし、玄米は消化が良くないため、胃腸の弱い方は注意が必要です。また、特定の食品だけに偏るのではなく、バランスの良い食事を心がけることが重要です。



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